【引退のご挨拶】＃3坪内

皆さん、こんにちは。
坪内です。

昨年12月の全日本選手権を最後に、ブラビアレディースを退団致しました。
この場を借りて、ご報告させて頂きます。
長くなりますが最後のブログにお付き合いください。

まずは、器用な選手というわけでない、目立つ技術を持っているわけでもない私に、
たくさんの成長機会を与え、4年間育てて下さった元監督 祐司さん、
緻密な戦術と高い技術力、世界基準のホッケーを指導して下さった監督 飛田さん、
本当にありがとうございました。

あとから振り返った時に、どちらの道の方が後悔しないか？
目の前にある選択肢の中から、あえて【厳しい】方を選んでこれたのは、
それくらい勝ちたい！日本一になりたい！気持ちがあったからです。
そんな学生時代の想いと選択の連続を経て、小学生から憧れ続けたSonyに５年間所属出来たことを誇りに思います。

プレーでの貢献度が低い分、せめて気持ちだけは負けたくない！！と、
先輩に必死で立ち向かい、食らいついて練習していた新人時代。
バチバチの練習からは、１人では絶対に出せない能力や可能性を引き出せてもらえたし、厳しいトレーニングが究極の場面で精神的な自信に繋がっていました。
身を置く環境の重要さを強く感じたことを覚えています。

3年目のシーズン(2021年)、少しずつ自信を持ってプレー出来るようになってきた頃、
個人的には、信頼関係があってこそ成り立つ息の合ったプレーを目指し、工夫しながら、すごくこだわったシーズンでした。心の充実度がパフォーマンスに直結していたなと感じます。

その後、多くの先輩方が引退し、チームが大きく生まれ変わっていく過程で、チームの活動に加えて、日本代表活動・オランダリーグ参戦と貴重な経験をさせて頂きました。

特にオランダ移籍は、レベルの高さに加え、競技との向き合い方、コミュニケーションの量、マインドセット、フラットさ、キャリアの軸、自分を大切にすることなど、国民性や文化も含め、日本との違いに多くの衝撃を受けました。そして、これまでの"常識"や"正解"が崩される体験もしました。日本にいる時、ホッケー＝人生だと思いそうになる時があったのですが、世界で活躍する同世代から、ホッケーは自分を表現する手段の１つであると、人生を豊かにするためのものであると、教えてもらいました。もちろん、競技としてホッケーをする以上、"結果が全て"であり、"実力の世界"ではあるのですが、競技力によってその人の人間的価値が決まるわけではないですよね。言葉の壁があるマイノリティの私に対しても、チームの一員として寄り添ってくれたオランダのチームメイトは、競技力だけでなく人間力も兼ね備えていました。

自分自身を試されるような出来事がある度に、進路を決めた時と同じように、どちらが後悔しないか？と天秤にかけ、納得するまで考え抜き、決めたらあとは一歩踏み出す勇気だけ。トライ＆エラーを繰り返しながら、駆け抜けた感覚です。

向上心・行動力・仲間との繋がり・多様性・プロセス

振り返ると、自然と湧き上がる"想い"とか"気持ち"とか"心"とか、綺麗事にも聞こえるこんなことがいつも根底にあり、それだけで上を目指してきた競技人生だったといっても過言ではありません。だからこそ、頑張る源として大切にしてきたことが大切に出来なくなっていることに気付いた時、【スポーツの価値】【チームスポーツの魅力】が分からなくなった時、不信感や違和感を抱くようになった時、誰が見ても分かるくらい、過去にないくらい、パフォーマンスが低下しました。これまでどんな状況でも何事も経験スタイルで開き直る精神！を持って頑張ってきた自分を知っているからこそ、"アスリートとしての私"にこれまで抱いたことない限界を感じ、これ以上の成長はないと、2023年シーズンでの退団を決めました。
１人１人に複雑な感情、曲げられないこと（プライド？）、葛藤がある中で、1対1で本音で話したり、何気なく交わした一言から、それまでは気付けなかった強さや芯、優しさを感じられる瞬間が好きでした。本音で話すことからしか本物の繋がりは生まれません。仲間から得た気付きや学びはとても大きく、自分の内側を広げてもらったと感じています。

日本全国・世界各地で出会えた人との繋がり、お金で買えないたくさんの成功体験、苦しんだ時間が、私がホッケーを通して得た財産です。

有終の美を飾って笑顔で引退された先輩方をたくさん見送ってきた分、
優勝で締めくくれなかったことが残念ですが、それも含め納得できる競技人生でした。

長期不在も多い中、いつも面白くて、温かい雰囲気で迎えて下さった職場の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。毎試合、観客席に名前入りの横断幕が掲げられているのを見て、パワーを貰っていました。世界中どこを探しても、こんなに何不自由なく恵まれた環境でホッケーに打ち込めるのはきっとSonyだけだと思います。

"Compass over Maps"（地図よりもコンパスを持て）

今後、たとえアスリートの時ほど明確な目標がなかったり、目に見える成長を感じにくかったとしても、これまで培ったスキルや経験を持ち歩いて、なりたい理想像や成し遂げたいことの方向へ、軌道修正しながら、進んでいきたいと思います。
大きな手放しには多くの時間と覚悟が必要でしたが、今後はもう少し自由に、色んな経験をして、色んな世界を見て、色んな生き方に触れて、コンフォートゾーンを広げていきたい！今まで与えてもらうことばかりだったから、次は私が与えられるように！
長いようで短い一度きりの人生なので、心の豊かさを大事にして、チャレンジいきたいと思います。


最後に…
監督、コーチ、スタッフ、良い時もそうじゃない時も一緒に戦ったチームメイト、
ホッケー活動に理解ある職場の方々、全国どこまでも応援に駆け付けて下さったサポーターの皆さん、憧れを与えてくれた＆"人"として大事なことを伝えてくれたＯＧの先輩、高校・大学時代の恩師、友人、家族、スポ少・中学時代のコーチ、ホッケーを始めるきっかけをくれた先生、ライバルチームの仲間、私のホッケー人生に影響を与えて下さったすべての方々に心から感謝しています。

またどこかでお会いしましょう～！

【引退のご挨拶】＃2吉原

みなさん、こんにちは！
＃2　吉原紗羅です


今シーズンをもって、SONY BRAVIA Ladiesから引退することとなりました。
そして、今回のブログが最後となりますので、お付き合いいただければ幸いです。


まずは、2020年の入社から4年間、沢山のご声援ありがとうございました！
色々な選択肢があった中で、
「ホッケーを続けるなら強いチームでやる」と決めてSONYへと入りました。
新しい環境・怪我からの復帰等、色々な出来事が重なり、
思うようにいかないもどかしさや悔しさに、毎日涙を流していたのを覚えています。

そのような中でも、支えてくれる仲間がいたことが本当に自分の救いでした。
いつも声を掛けてくれた頼れる先輩達、辛い時を乗り越えて支えてくれた同期、
一緒に頑張ってくれた後輩達、サポートしてくださったスタッフ、
かけがえのない時間を共に過ごして、楽しい時も、悔しい時も
一緒に戦ってこれたことを誇りに思います。

また、「頑張って！」といつも快く送り出してくださる会社の方々、
会場に応援に駆けつけてくださるサポーターの方々に4年間の感謝をお伝えしたいです。

コロナ禍もあり、無観客や無声援など寂しい時期もありましたが、
昨シーズンから応援も可能になり、
いつも対戦相手として聞いていた応援歌を味方にして、
戦った時の感動を今でも忘れられません。
遠くまで駆け付けてくださる皆さんや応援してくださっているの為にも、
自分達の喜ぶ姿や良い報告を沢山したかったのですが、
今年は中々あと1歩が及ばなかったです。
最後もあと1秒が命運を分けて残念な結果にはなりましたが、
自分らしく目一杯やって戦い切れました。

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2023シーズンを振り返ると、特に悩んだ1年でした。
自分が理想としていることとのギャップや、
当たり前だと思うことがそうでないこと、
そして、チームと自分を俯瞰してみた時に、
自分がチームの異分子であると感じてしまいました。
色々な部分で価値観の違いが出てしまったのだと思います。

選手は皆平等の立場です。
誰かがやってくれた・誰かがやるだろうと他人事になるのではなく、
誰かがアクションを起こしたのであれば一緒にやるのがチームだと自分は考えます。
個人競技ではありません。
自分の思いも口に出さないと、それは思っていないと同じことです。
言葉にしないと誰にも自分の気持ちや考えは伝わりません。
相手に何かを伝えるときも、
誰かに頼るのではなく自分の言葉で伝える必要があります。
仲間と当たり前に対話ができる関係性こそが、「チーム」だと私は思います。

スポーツをやる上で、勝つことが大切なのは当たり前のこと。
そして、勝つためにはそれまでのプロセスの築き方が何よりも一番大切です。
だからこそ、プロセスの見直しや改善は重要で、
意見があればあるほどブラッシュアップできます。
しかし、その意見を「文句」や「楽をしたいだけ」と捉えられてしまったら、
考えを伝えるだけ無駄となってしまい、悪循環になるばかりです。
伝わらないとなると、選手が考えて取り組む自主性もなくなっていきます。
そういった出来事から、人の気持ちは変わっていってしまうのだと思います。

ホッケーを続けるという選択もできましたが、
自分らしさを失ってまで選ぶことはできませんでした。
その自分らしさが、一番自分がホッケーをやる上で重きに置いていたからです。
それを捨てることはできませんでした。

人生の選択は誰かが決めるものではなく、
自分自身で取捨選択し決めていくものだと私は考えます。

そして、自らのアクションが全ての答えです。


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ホッケー人生を振り勝ってみると
小学生の頃から始めて17年になりますが、
正直ここまで自分が競技人生を続けているとは思いもしていませんでした。
（何なら今でも信じられません…。笑）
小学生の頃は別にホッケーが上手いわけでも楽しいわけでもなく、
兄2人がやっていたからという理由でやっていました。
中学生になり母にホッケーを辞めたいと伝えた時に、
引き止められなかったら今のホッケー選手としての自分はいなかったです。

そして、ホッケーを続けてきたからこそ、学んだこと・得られたことが多くあります。

1つの目標に向かって仲間と何かを成し遂げること
笑ったり、悔しんだり、色々なことを共に感じること
考えていることを対話したり、伝えあったりする大切さ
チームや誰かのために行動したいと思える心
仲間を思いやる気持ち
…あげればきりがないです。

ホッケーを通じて、多くの人に出会い、沢山の経験をし、
いち人間として成長が出来たのだと思います。

また、これまでのホッケー人生は家族の支えが無くてはやってこれませんでした。
色んなことで悩んだり、苦しんだりした時に話を聞いてくれたこと、
手術をする大きい怪我をして迷惑を掛けたこと、
遠い場所でも応援に駆けつけてくれること、
どんな時もいつも味方でいてくれた家族にいっぱいありがとうを伝えたいです
17年間本当にありがとう！

最後になりますが、4年間SONYでホッケーが出来てよかったです！
そして、かけがえのない仲間に出会えて最高に幸せでした。

まだまだSONY BRAVIA Ladiesは続いていきますので、
変わらないご声援よろしくお願いします

本当にありがとうございました！